
池田 宇一 Ikeda Uichi
平素より、長野市民病院に対するご支援に感謝申し上げます。
当院は高度急性期病院として、「がん診療」、「救急医療」、「脳・心臓・血管診療」の3領域を診療の柱に据えています。
「がん診療」では、“がん診療連携拠点病院”および“がんゲノム医療連携病院”として、手術、化学療法、放射線治療、緩和ケアからゲノム医療まで高度専門的な医療を提供しています。
「救急医療」では、救急隊員の知識・技術向上など救急医療の充実を図るため、長野市消防局と連携し、“救急ワークステーション”を設置しています。また、“災害拠点病院”および“DMAT指定病院”としての医療・救護体制を整備しています。
「脳・心臓・血管診療」では、循環器内科医と心臓血管外科医による心臓血管センターを開設しています。また、第一次脳卒中センターとして、北信地域で唯一のSCU(脳卒中ケアユニット)を12床有し、血栓回収療法などの急性期治療にあたっています。
2022年5月から病院の再整備事業が始まります。増築の新棟は3階建てで、1階に健診センター、2階に地域包括ケアセンター病棟、3階に透析センターが入ります。公立病院としての当院の役目である、市民の健康増進や高齢者医療の充実に、これまで以上に貢献できると思っています。
新棟完成後は、外来・病棟の改修に取り掛かります。当院は開院後27年が過ぎました。その間の外来・入院患者さんおよび職員の増加、数々の医療機器の導入により施設の狭隘化が著しい状況となっています。改修工事はこの狭隘化の解消を第一の目的としております。患者さんの療養環境や職員の労働環境が改善し、市民の皆さまにさらに質の高い医療を提供していけると期待しています。
2022年度の診療報酬改定にともない、当院は大学病院に準じた高い診療機能を有する「DPC特定病院群」に指定されました。あわせて4月に「ロボット手術センター」を開設しました。さらに安全で質の高いロボット支援手術(ダ・ヴィンチ手術)を展開していきます。
職員一同、地域の皆さまから選ばれる病院をめざして日々努めていきますので、よろしくお願い申し上げます。
2022年5月
地方独立行政法人長野市民病院
理事長・病院長 池田宇一