当院では、2024年4月より毎週木曜日の午前、信州大学医師による紹介予約制MASH外来を開設いたします。
MASH(マッシュ)は、以前NASH(ナッシュ:非アルコール性脂肪性肝疾患)と呼ばれていましたが、2023年9月から病名が変更になりました。
MASHは、肝臓の脂肪が蓄積し、炎症や進行性の繊維化を引き起こす慢性的な疾患です。近年、その発症率は増加しており、全世界で深刻な健康問題となっています。
MASHはしばしば肝硬変や肝がんなどの重篤な合併症を引き起こすリスクがあります。また、心血管、脳血管リスク要因とも関連しているため、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、脳出血などを増加させると言われています。
当院のMASH外来は、患者さんのニーズに焦点を当てた総合的なアプローチで、MASHの診断、治療、管理に取り組んでまいります。
専門の医師とメディカルスタッフが、最新の治療ガイドラインに基づき、患者さん一人ひとりの状況に合わせたケアを提供します。また、管理栄養士も加わり、チームとして患者さんが健康な生活を送れるようサポートをいたします。
私たちは、MASH外来を通じて、患者さんの生活の質の向上と、地域の健康・福祉に貢献することをめざしています。
この新しい取り組みが、多くの患者さんとそのご家族にとって希望と安心をもたらすことを心から願っています。
専門的な診断と治療プラン | 経験豊富な医師が、最新の治療技術を駆使して、患者さんの状態を正確に評価し、適切な治療計画を策定します |
---|---|
栄養指導と食事療法 | 管理栄養士が適切な栄養摂取のため個別にアプローチし、健康的な食生活の指導やアドバイスを行います |
継続的なモニタリングとフォローアップ | 患者さんの健康状態を定期的にチェックし、必要に応じて治療計画の調整を行います |
長野県肝炎医療コーディネーターとして、医師、看護師、臨床検査技師、管理栄養士、医療事務あわせて15名が活動しています(2024年4月現在)。
肝炎医療コーディネーターは、肝炎患者さん等が適切な肝炎治療や支援が受けられるように医療機関、行政機関、その他地域や職域の関係者間の橋渡しを行います。
「肝硬変や肝がんを減らす」ことに向け、肝炎の正しい理解を広めること、肝炎ウィルスへの感染防止、肝炎ウィルス検査を促し、陽性者には速やかに専門医療機関の受診することで行政機関や医療機関によるフォローアップが受けられるよう支援していく役割があります。
また、肝炎患者さんに対する差別や、偏見を解消し、医療安全や効率的な医療供給体制を向上させ、医療機関だけでなく社会全体に利益をもたらすことも期待されています。
2023年6月、奈良市で開会された日本肝臓学会総会にて「奈良宣言2023」が発表されました。これは健診などで肝機能検査「ALT」の値が30を超えたらかかりつけ医を受診して原因を調べ、必要であれば消化器内科での精密検査を受けることを国民に呼びかけるものです。
かかりつけ医と専門医の診療連携によって適切な医療を受け、肝疾患の早期発見・早期治療につなげることをめざしています。
日本肝臓学会ホームページより
MASH(マッシュ:代謝異常関連脂肪性肝炎)または肝炎等でMASHが疑われる方で、医師が必要と判断した患者さん
お問い合わせ窓口 | 内科外来 TEL:026-295-1199(代表) |
---|
ご紹介方法等は、こちらからご覧ください。
診療科・部門のご案内
なにをお探しですか?