長野市民病院には専門看護師3名、認定看護師19名(専門看護師との兼務者1名を除く)、認定看護管理者2名が在籍し、それぞれの分野で活躍しています。
2024年4月現在
専門看護師 | がん看護 | 1名 |
---|---|---|
老人看護 | 2名 | |
認定看護師 | 救急看護 | 2名 |
皮膚・排泄ケア | 1名 | |
集中ケア | 1名 | |
緩和ケア | 2名 | |
がん化学療法看護 | 2名 | |
がん性疼痛看護 | 1名 | |
乳がん看護(認定遺伝カウンセラー) | 1名 | |
不妊症看護 | 1名 | |
腎不全看護 | 1名 | |
認知症看護 | 2名 | |
手術看護 | 1名 | |
感染管理 | 2名 | |
脳卒中リハビリテーション看護 | 1名 | |
慢性心不全看護 | 1名 | |
認定看護管理者 | 2名 |
特定行為とは、看護師が医師または歯科医師の判断を待たずに、手順書により一定の診療補助を行うことを2014年に国が位置づけた行為です。一定の特定行為研修を終えると医師または歯科医師が行う医療的な対応、例えば輸液や薬剤の調整、ドレーン類の抜去等を手順書を基に看護師が実施することができます。看護師が医師に代わってその場でタイムリーに行うことによって、医療や患者さんの生活の質を向上させることに繋がります。この研修修了者で認定看護師の資格を持つ者を特定認定看護師と言います。
看護部は今後も特定行為ができる看護師の育成を推進し、入院患者さんだけなく、在宅で療養生活を送る患者さんが望む生活を継続できるように特定行為の実践を繋げることをめざします。
2024年4月現在
特定認定看護師 | 1名 |
---|---|
特定行為研修修了者 | 2名 |
私たちは、がんと診断された時、治療開始から療養経過とともに変化する患者さんとご家族の心配事や不安について、多職種の医療者と一緒に考え、連携し支援いたします。
患者さんやご家族が不安なく治療に臨めるように、そして治療を継続できるように、がんとともに生きる患者さんとそのご家族が、希望に沿った生活を送れることを目指し、看護ケアの実践を行っています。
また、院内スタッフからのがん看護に関する相談や看護介入の依頼に対応しています。
お気軽にご相談ください。
ある日、突然、自分が老いたことに気づく、気づかされるということはありませんか?
老いはすべての人に訪れます。
こころとからだの老いは同時にはやってきません。自分の心身の変化に気づくことは容易ではないのです。
私たちは、高齢期にある人のこころやからだの特徴を捉え、これまでの人生で培ってきた経験や考え、人とのつながりを尊重した看護実践を目指しています。
年齢を重ねたからこそもてる強みに注目し、その人らしい生活の実現、望む最期を迎えるために必要なことを一緒に考えてまいります。
入院される全ての年代の患者さんを対象に、刻々と変化する病態に対して「予期せぬ急変を回避」、さらに「予期せぬ院内心停止」への移行がないよう目指しています。エビデンスを踏まえ安全で質の高い看護が提供されるよう、現場での実践と、看護職者への関連した勉強会・指導・相談対応を行っています。また、現状分析を行い、これらに迅速に対応できるような仕組み作りの検討を重ねています。
患者さん個々の社会復帰ニーズに根ざした「共同意思決定」および、ご家族の心理面にも配慮した最善の看護が提供されるよう支援します。
皮膚・排泄ケア認定看護師は、創傷(床ずれや皮むけ等)ケア、ストーマ(人工肛門・人工膀胱)ケア、失禁ケアについてサポートし、その人らしく生活を送れることを目的に活動しています。
それぞれのケアについて以下に紹介します。
お気軽に御相談ください。
クリティカルケアを必要とする患者さんは、様々な原因により生命の危機状態におかれています。患者さんが危機状態にある場合、多くは家族も危機状態におかれています。患者さんの些細な変化を察知・アセスメントし、身体機能の安定や合併症を最小限に予防することはもちろん、ご家族への思いに寄り添うことも大切にしています。
また、様々な医療機器が必要であっても、その人らしさを保ち生活の質を維持・向上させるための援助を考えていくよう心がけています。
緩和ケアは、病気に関連する問題に直面したときから、どのタイミングでも患者さん・ご家族の希望に沿いながら支援していくことを大切にしています。
患者さんやご家族は、身体の症状に対することだけではなく、気持ちや生活面など様々なことを悩んでいます。
私たちは、“患者さんが希望する生活”が実現できるよう、多職種医療チームと連携し、患者さん・ご家族の持つ力を大切にした日常生活の支援や、症状マネジメントを行います。
がん治療は大きく進歩し、がん薬物療法もより効果が期待できる治療を受けられるようになりました。それと同時に、様々な特異とする副作用の出現や、治療の選択に悩まれることがあります。そのようなときに、私たちは治療内容や副作用について分かりやすく説明し、患者さんが治療を理解し納得した上で安心して治療が受けられるよう支援しています。
患者さんの気持ちに寄り添い、自分らしい生活を送りながら治療との両立できることを大切にしています。医師や薬剤師、栄養士をはじめ、さまざまなスタッフと連携し、より良いケアが提供できることをめざします。
乳がん治療は、手術療法、薬物療法、放射線療法といった治療を組み合わせて行います。治療の順番や選択肢は、患者さんにより異なり、患者さん自身で治療の内容を吟味し、価値観や生活をふまえて選択する必要があります。
また、乳がんは40~50歳の女性が罹ることも多いため、家事・育児・介護、仕事などの多くの役割を担っており、治療の選択や療養に困難を感じることがあります。
私たちは、治療選択のお手伝いとともに、患者さんやご家族が治療と生活の両立ができるよう支援していきます。乳がんは遺伝的な要因(生まれつき乳がんなど特定のがんに罹りやすい体質)が関わっていることがあるため、遺伝に関する相談にも対応いたします。
現在、不妊に悩むカップルは7組に1組といわれ、晩婚化などの時代背景とともに年々増加傾向にあります。不妊治療は多くの時間や費用を費やし、身体的かつ精神的ストレスを伴う治療です。不妊であることは自己の体に対する存在価値やライフスタイルに変調をきたし、心身が不安定になるともいわれています。さらに治療が長期化しても、その努力にみあっただけの確実な成功が保証されないという特性も持ち合わせています。
このようなことから不妊症カップルの抱える複雑な問題やさまざまな思いに寄り添い、適切な情報提供とカウンセリングを行い、結果、その方々にとって最良の意思決定であったと思えるような看護の提供に努めて参ります。
医師・培養士・婦人科看護師と協同し、不妊症看護の質の向上に貢献できるように活動していきます。
日本の成人の8人に1人が慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)です。腎臓の病気を発症すると、食事や日常生活といった生活全般の調整が必要となり、病気とのつきあいは長期間に及びます。慢性腎臓病の患者さんは、変化していく疾患とのつきあいの中で、様々な困難に直面します。
腎不全看護は、この長期間に及ぶ療養生活の中で、患者さんが自分らしく生き生きと過ごせることを目指しています。血液透析・腹膜透析、もしくは腎移植を選択する時は、納得できるように多職種による医療チームで療法選択を支えます。また、透析治療にならないように腎臓を保護するための生活支援も行っています。
認知症とは、主に記憶障害、見当識障害(時間・場所・人)、理解力や判断力の低下などによって日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態を指します。
認知症のある患者さんは、入院という慣れない環境下で身体の不調や困り事を的確に伝えられず、せん妄や興奮・不眠・抑うつなどの行動・心理症状(BPSD)を発症するリスクが高くなります。そのため、私たちは、スタッフの関わりも含め安心して治療を受けていただけるような環境づくりを検討しています。また、その人らしさや残されている能力に焦点をあてて、退院後の生活を見据えた援助を提案するようにしています。さらに、地域で介護に携わる多職種を連携し、よりよいケアを提供できるように努めています。
手術が決定してから退院するまでの期間(周術期)を安心して快適に過ごせるように、手術チームや病棟看護師と連携を図り、安全な周術期環境の充実を目指し活動しています。
手術を乗り越えた後も合併症なく回復促進をはかっていくために、麻酔科医師や薬剤とともに「術後疼痛回診」を実施しています。痛みの評価をはじめ鎮痛剤の使用方法などを患者さんと一緒に検討し、手術による合併症予防と回復促進が図れるようにサポートしていきます。
感染管理認定看護師は、感染予防・管理に関する最新の知識を基に、長野市民病院で働くすべての職員が業務を行う上で効果的な感染対策を検討し、実践可能な対策の提供を行い、患者さん、ご家族、全職員、ボランティアの方々など長野市民病院に関わるすべての人々を医療関連感染から守ることを目的に活動しています。
感染予防・管理に携わる多職種と協働し医療関連感染の低減に向けて感染経路を遮断するべく感染防止技術の実践・指導に努めてまいります。
私は、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師として以下の活動をしています。
1つ目は、排尿ケアチームの一員として患者さんの排尿自立に向けた活動支援をしています。脳卒中に罹患すると、身体麻痺や高次脳機能障害による排泄動作の低下や、排尿に関わる神経伝達経路の障害で、尿閉や頻尿に陥る場合もあるため、排尿自立に向けた支援は大変重要です。活動は、週に1回、排尿ケアチームで介入方法を検討し、各病棟ラウンド時に病棟看護師と一緒に、病態やADL、患者さんの思いや今後の方向性を共有し、個別性を活かした支援の提案をしています。
2つ目は、一貫した質の高い脳卒中看護の提供を目指し、脳卒中患者に関わることの多い救急外来や集中治療室、SCUなどを中心に、勉強会を開催しています。
心不全はあらゆる循環器疾患の終末像であり、呼吸困難や倦怠感などの症状増悪と緩解を繰り返しながらQOLを低下させる予後不良の病気です。心不全は加齢性疾患であり、高齢化に伴い心不全患者も増加しています。安定期、増悪期、終末期の各病期に応じた生活調整およびセルフケア支援を行い、QOLを高めるための療養支援を行っています。また心不全患者は心不全と診断された時から緩和ケアが必要とされているため、意思決定支援や緩和ケア介入ができるよう多職種や地域と連携しながら支援をしています。患者の希望に寄り添い、切れ目のない支援が提供できる看護を大切にしています。
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