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不妊に関する知識

不妊症とは

自然妊娠のしくみ

1ヶ月に1回卵子が卵巣から排卵し、卵管先端の卵管采から取り込まれます。
腟内に侵入した精子が、排卵期のおりものを通り抜け、子宮、卵管と進み、卵子に到達した精子が受精します。
受精卵は、数日かけて分割しながら、子宮内へ移動します。受精卵が子宮内膜にもぐり込み着床すると妊娠成立です。

不妊症とは?

参考文献:
Comhaire, F.H.:Male Infertility,Chapman&Hall Medical,London,123-131p.,1996.

不妊症とは、世界保健機構(WHO)は、避妊しない性行為により少なくとも12ヶ月妊娠しないことと定義しています。最近では、カップルの6組に1組が不妊で悩んでいると推測されています。

不妊治療は女性の治療と思っていませんか?実は原因の半分が男性側にあることがわかっています。
そのため不妊症の検査はご夫婦で受けていただくことが大切です。

不妊症の原因

女性側の不妊因子

1.排卵障害

ホルモンバランスに問題があるため、卵胞が育たない・排卵が起こらない

  • FSH(卵胞発育ホルモン)分泌低下
  • 黄体機能不全
  • 多のう胞性卵巣症候群
  • 高プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)血症
  • 早発卵巣不全(POI)
  • 甲状腺疾患

2.卵管因子

細菌感染などでによって卵管がふさがり、精子が卵子に到達できない

  • 卵管閉塞
  • 卵管狭窄
  • 卵管采周囲癒着
  • 卵子ピックアップ障害(排卵した卵子が卵管に取り込まれない)
  • 卵管留水腫・卵管留膿腫(卵管の先が閉じて、そこにお水のようなものや膿が溜まってしまう)

3.子宮因子

子宮にできた腫瘍や子宮の形に問題があることなどが原因で、受精卵が着床できない

  • 先天性子宮奇形
  • 子宮粘膜下筋腫
  • 筋層内子宮筋腫
  • 子宮内膜ポリープ

4.頸管因子

子宮にできた腫瘍や子宮の形に問題があることなどが原因で、受精卵が着床できない

  • 抗精子抗体(精子の運動性や受精能力を障害してしまう)
  • 頸管粘液の異常

5.子宮内膜症

子宮内膜が異所性に増殖してしまう病気で不妊の原因とも考えられています。子宮内膜症が卵管を巻き込むと卵管性不妊となりますし、卵巣にできますと、卵胞発育を障害することがあります。

男性側の不妊因子

1.造精機能障害

精子が造られる過程で何らかの問題がある(男性因子の90%を占める)

乏精子症 精子の数が少ない
精子無力症 精子の運動率が悪い
無精子症 精子が造られない
精索静脈瘤 精子を運ぶ管である精管の周りの静脈が拡張し、精巣からの血液のかん流が障害されると同時に、静脈を逆流した有害物が精巣に運ばれ、造精機能が悪化するといわれています。

2.精路通過障害

精子の通り路である管が何らかにより閉塞してる場合

  • クラミジア感染
  • 先天的に閉塞している場合
  • パイプカット術後
  • 小児鼠径ヘルニアの手術後

3.その他

勃起障害・射精障害など

不育症とは

不育症について

妊娠はしますが、流産や死産などを繰り返して結果的にお子さんをもてない場合のことをいいます。

流産の頻度

流産は妊娠の10〜20%の頻度で起こるといわれています。また、女性の年齢が上がるに連れて増加し、40歳代の流産は50%という報告もあります。

不育症の主な原因と検査・治療について

1.子宮形態異常

双角子宮、中隔子宮などの子宮の形態異常がある場合には、着床の障害になったり、胎児や胎盤を圧迫して、流早産を繰り返すことがあります。

<検査>子宮卵管造影・経膣超音波検査・MRI

上記検査で異常がみつかった場合は、医師と相談しながら必要に応じて治療を行ったり、程度により経過をみていくこととなります。

2.内分泌異常

甲状腺機能亢進・低下症、糖尿病などでは流産のリスクが高くなります。甲状腺自己抗体の影響などや、高血糖による胎児染色体異常の増加の関与が指摘されています。妊娠前から良好な状態を維持することが大切です。

<検査>血液検査

上記検査で異常がみつかった場合は、内科医師と相談しながら、服薬や食事療法によりできるだけ良好な状態に戻した上で妊娠する必要があります。

3.凝固異常

抗リン脂質抗体症候群、プロテインS欠乏症、プロテインC欠乏症、第XⅡ因子欠乏症などの一部では、胎盤の周りに血栓ができやすく、血流が悪くなる血栓症などにより、流産・死産を繰り返すことがあります。

<検査>血液検査

上記検査を行った上で、治療に進む場合は、医師と患者さんと相談の上、治療上のメリット、デメリットを考えた上で、血栓ができにくくするための薬物療法を行います。

4.ご夫婦の染色体異常

妊娠初期の流産の大部分(約80%)は胎児に偶発的に発生した染色体異常ですが、流産を繰り返す場合は、ご夫婦のどちらかに均衡型転座などの染色体構造異常がある可能性が高くなります。その場合、ご夫婦ともに健康ですが、卵や精子ができる際に染色体に過不足が生じることがあり、流産の原因となります。

<検査>血液検査

染色体検査をお受けになる場合、この検査を受けるメリット、デメリットを十分にご理解された上でお受けになることをお勧めしています。

検査により異常が見つかった場合、染色体異常はもって生まれたものなので治療することはできませんが、染色体異常があっても出産できる可能性はあります。均衡型転座というタイプでは最終的に60〜80%が出産に至ることがわかってきています。
ただし、出産の確率や赤ちゃんへの遺伝については、染色体異常の種類によって異なりますので、医師と相談の上、遺伝カウンセリングを行っている施設にご紹介いたします。

5.不育症リスク因子不明の場合

これらのどこにも異常が見当たらない、リスク因子不明のご夫婦もいらっしゃいます。 これは、偶発的に流産を繰り返している症例が多いことを示しています。リスク因子についての検査結果、特段のリスク因子が無い方は、治療を行わなくても、次回の妊娠が継続される可能性は高いと考えることができます。
よって、しっかりと説明を受け、よくお考えになられた上でどうするか考え決めていかれることが大切です。
また、次回の妊娠への不安をできるだけ取り除くことも大切となります。

不育症の方の精神的支援について

流産や死産を繰り返される患者さんの精神的支援を不妊相談にて行っています。
流産を繰り返したり、死産を経験したりした時に、「誰にこのつらさを話せばいいのかわからない」「次の妊娠にも不安があってこのまま妊娠することが怖い」「せっかく不妊治療をして授かったと思ったら流産して天国から一気に地獄へ突き落とされた気分でつらい」「何も手がつかなくて自然に泣いてしまう」ことがあるなど、不安でつらく苦しい胸の内を聞かせていただいています。
なかなか、このような思いを表出できる場所がないと相談を受け、患者さんのお言葉から「思いを表出できる場所の提供を」と思い不妊相談を始めました。
至らないこともあるかと思いますが、少しでも思いを表出していただき、そのお気持ちに寄り添い、少しでも苦しい、つらい、不安なお気持ちが軽減できるように支援できればと思っています。

なにをお探しですか?

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