専門・認定看護師のご紹介
長野市民病院には専門看護師2名、認定看護師23名(専門看護師との兼務者2名を除く)、認定看護管理者1名が在籍し、それぞれの分野で活躍しています。
専門看護師 | がん看護(兼 緩和ケア認定看護師) | 1名 |
---|---|---|
老人看護(兼 皮膚・排泄ケア認定看護師) | 1名 | |
認定看護師 | 緩和ケア (兼 がん看護専門看護師 含む) | 3名 |
がん化学療法看護 | 2名 | |
がん性疼痛看護 | 1名 | |
皮膚・排泄ケア(兼 老人看護専門看護師 含む) | 3名 | |
救急看護 | 2名 | |
手術看護 | 1名 | |
糖尿病看護 | 1名 | |
不妊症看護 | 1名 | |
透析看護 | 1名 | |
集中ケア | 1名 | |
乳がん看護 | 2名 | |
認知症看護 | 3名 | |
がん放射線療法看護 | 1名 | |
感染管理認定看護 | 2名 | |
脳卒中リハビリテーション看護 | 1名 | |
認定看護管理者 | 1名 |
医療の進歩や患者ニーズの高まりなどを受け、看護師には高い資質が求められています。
それらの期待に応えるチーム作りの元に、専門性の高い看護のスペシャリストである専門看護師、認定看護師の育成にも力を入れています。
高度な看護実践と組織内での幅広い活躍が期待される専門看護師や、臨床現場の看護師としての卓越した知識経験に加え各認定分野において熟練した看護技術と知識を活用し、水準の高い看護を実践している認定看護師が活躍しており、院内の様々な現場で、スペシャリストとして指導的な役割を力強く果たしています。
また、専門看護師や認定看護師がその専門性をフルに発揮できるような組織体制や配置にも配慮しています。
がん看護専門看護師 (兼 緩和ケア認定看護師)

横川 史穂子
私はがん看護専門看護師という資格を活かし、がん相談支援センターという部署で仕事をしています。
緩和ケアとがん治療の関係は、左記のような図で表すことができます。
がんは慢性疾患と言われ、異なった多数の医療者(医師、看護師、薬剤師、リハビリテーション科、栄養士など)のチームワークによって診療を行います。
「がんの治療や副作用について、またがんそのものからくる症状を抱えながらどのように生活したらよいのか。」「主治医の先生の説明だけでは理解できないので、一般的な説明で補足をして欲しい。」など、ご相談を受けながら、緩和ケアは繋ぎとなるような役割を果たしています。
そして、患者さん・ご家族の状況に沿いながら望む生活が実現できるようお手伝いすることを目標にしています。
また、がんに負けない社会作りの一貫として、出前講座を地域で行い、がん予防や検診・がん教育などのテーマで啓発活動をしています。
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老人看護専門看護師 (兼 排泄ケア認定看護師)

清水 徳子
私は看護部に所属し2名体制で褥瘡管理専従として勤務しています。
皮膚・排泄ケア認定看護師としては、主にストーマケア(人工肛門・人工膀胱)や排尿ケアなど排泄に関するケア、皮膚ケアを担っています。
その活動の中で、2017年に取得した老人看護専門看護師という資格を活かし、高齢者ケア実践への取り組みを模索しています。
特に、患者本人が食べること・排泄すること・寝ることの安寧をめざしています。
そのために、本人が大切にしてきたことや、長い人生を培ってきた経験からの強みに注目した高齢者ケアを本人・家族・医療スタッフ・本人を取り巻く地域の人々と共に語り合い、協働しながら、より良いケアの実践を目標にしています。
また、高齢者は皮膚が弱く、かゆみによる掻爬や紫斑による皮膚の裂け(スキン-テア)などによる苦痛が少なくなるように予防対策をテーマに啓発活動しています。
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緩和ケア認定看護師

下谷 由紀子
私は師長として、婦人科・呼吸器外科・乳腺外科・歯科口腔外科・小児科の混合病棟に勤務しています。
病棟の治療は、各診療科の手術・化学療法・放射線療法や小児科急性期疾患など多岐に渡ります。
患者さんは、壮年期の女性が7〜8割を占めており、看護チームは周術期の安全な管理と症状緩和、ボディイメージの変化に伴う苦悩や社会生活への不安に対する精神的支援を大切にしています。
このような看護チームの看護実践の質を高めていくために、緩和ケア認定看護師やリンパ浮腫療法士の資格をいかした実践や人材育成を行っています。
“患者さんが大切にしている生活”にこだわり、多職種医療チームと“患者さんの生活を繋ぐ”連携を継続できるよう、病棟スタッフや多職種と分かち合うコミュニケーションを心掛けています。
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吉越 美穂
緩和ケアチームは、多職種(医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、管理栄養士など)で構成されています。
私は、緩和ケア認定看護師として多職種のスタッフと連携しながら緩和ケアチームで活動しています。
「緩和ケア」と聞くと、「もう終わりだ。最後だ。死ぬための・・・」など患者さんやご家族からはマイナスのイメージが多く、受け入れることが難しいことがあります。
がん治療を行いながら痛みや吐き気、息苦しさなど病気からくる症状を軽減させることは、治療をやり遂げるためにもとても大切なことです。
辛い症状を少しでも軽減できるように支援しています。
そして、患者さんだけでなくご家族の方も、「家族として何ができるだろう・・・どうすれば良いのか」など悩んでいます。
ご家族の皆さんと一緒に、患者さんが何を望んで、何を大切にしているのかを考えできることを探していきます。
他職種と一緒に考えながら日々の生活が送れることを大切にした看護実践をしています。
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がん化学療法看護認定看護師

関野 奈穂
がん化学療法看護は、抗がん剤の安全な取り扱いと確実な投与管理を行い副作用のマネジメントを行い、治療を受けられる患者さん、ご家族が安心して治療を受けられるように支援していくことが大切です。
治療に対する思いや悩みに対して支え、またその人らしい日常生活を送りながら抗がん剤治療を受けることができるように支援しています。
現在は、皮下埋め込み式静脈ポートの看護師による穿刺の推進・整備・指導や、病棟で化学療法チームのスタッフとともにがん化学療法マニュアルを作成し、どのスタッフも安全・安心・確実に抗がん剤投与、管理、看護が実践できるようにサポートしています。
病院全体、外来でもどの病棟でも同じようにがん化学療法看護が提供できるような環境を整えられるように活動しています。
また、がん化学療法のクリニカルパスの整備、がん化学療法の治療前・治療中・治療後の患者さん、ご家族へのがん相談を実践するために準備を進めています。
がん化学療法は日々進んでいます。
患者さん、ご家族の方に十分な情報提供と最新の知識・技術・看護を提供していくように日々学習しています。

塩ノ谷 美津子
化学療法センターに勤務し、通院しながら化学療法を受ける患者さんに安全、確実、安楽に治療を受けていただけるよう活動しています。
近年、がん薬物療法薬の発展が目覚ましく、患者さんにとってより効果のある薬剤が日々開発されています。
しかし一方で、副作用が多岐にわたることや患者さん、ご家族が治療の選択に悩まれることがあります。
そのようなときに、副作用等に対する情報を分かりやすく説明し、納得して治療を受けていただけるようサポートしています。
治療を受けながらも、ご自分らしい生活が送れるよう、患者さんやご家族が大切にしていることをともに考え、支えていく看護を心がけています。
また、抗がん剤を安全に取り扱い、副作用のマネジメント等が実践できるよう、看護師を対象にしたがん化学療法に関する研修を担当し、看護部全体のレベルアップが図れるよう努めています。
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がん性疼痛看護認定看護師

藤本 登志子
がん患者さんが体験する痛みは、比較的早期から出現する発生頻度の高い不快症状です。
がんの痛みは患者さんのQOL(生活の質)を低下させ、精神的・社会的・スピリチュアルな側面に影響を及ぼします。
痛みがあることで今まで出来ていた事が出来なくてつらい、治療が頑張れない等のつらさを少しでも緩和し、患者さんやご家族と共に痛みの緩和に努めていきます。
①痛みを全人的に理解し、痛みを緩和するための看護ケアを提供いたします。
・患者さんと繰り返し痛みの評価を行い、患者さんと医療チームが目標を共有できるよう努めます。
・薬物以外の痛みの緩和方法、病気との付き合い方について共に考えます。
②痛み治療に使用される薬剤の適切な使用と管理、効果や副作用について正しい情報を提供いたします。
・WHO方式がん疼痛治療法に基づいた薬の使い方、副作用対策を基本に、一人ひとりの生活にあった薬物療法を患者さんや医療チームと一緒に考えていきます。
・医療用麻薬に対し不安や疑問を抱えている患者さんに十分な説明を行います。
皮膚・排泄ケア認定看護師

浦野 藍
皮膚・排泄ケア認定看護師とは、ストーマケアを基盤としてスキンケアや排泄ケアを行っています。
「食べて飲んで出す」ということは、一生の行為です。
病気やライフステージに応じて、リズムやスタイルが変わることもあります。
病院で相談できることもあれば、本人や家族にしか見えない、感じない、他者には伝えにくく伝わりにくい問題もあると思います。
また、自分らしさや大切にしたいものは、病状や置かれた環境で変わるものだと思います。
そのような中、 本人や家族が抱えているものを、院内の医療スタッフだけでなく地域の医療・介護スタッフとも協働しながら、時には迅速に時には時間をかけながら、一緒に考えさせてもらえたらと思っています。
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須野原 祐一
皮膚・排泄ケア認定看護師の役割として、創傷(いわゆる床ずれや皮剥けなど)ケア、人工肛門のケア、失禁ケアについてその人らしく生活が送れるように関わっています。
創傷ケアでは健常な皮膚を維持するためのスキンケア、創傷が治癒しやすい環境の整備を行います。
もし創傷ができてしまった場合には医師やリハビリテーション科、栄養科や薬剤科との定期的な褥瘡回診を行い、具体的な処置方法の提案やベッドや車椅子上での姿勢などについても検討しています。
人工肛門のケアでは、手術前から関わり、入院中、外来通院後も継続的に関わっていきます。
行うケアは装具の選択であったり日常生活のアドバイスや精神的サポートがあります。
失禁ケアでは、病気や手術後に発生する失禁に対する排泄管理や、失禁による皮膚のかぶれなどの改善や予防をめざします。
具体的には患者さんの生活様式に応じた適切な失禁用具の選択や皮膚トラブルに対してのケア方法やアドバイスです。
全てはケアを必要としている方のために、共に考え、その人らしく生きていくお手伝いができれば光栄です。
また、院内の患者さんだけでなく外来の患者さんとも関わることがあり、その方の生活に合った処置方法などが提案できることをめざしています。
救急看護認定看護師

坂田 洋子
救急医療現場のみならず、院内全般において、患者さんの実在する問題だけでなく、予測される問題も把握・判断することで、患者さんを急変事態に至らしめない救急看護実践が提供されることを目標に実践・指導・相談を行います。
また、救急医療現場におきましては、患者さん・ご家族は心身ともに危機的状況下に置かれることが予測されます。
そのような状況に即応し、看護倫理を基盤とした、常に患者さん・ご家族の立場に立った救急医療・看護ケアが提供されるよう努めて参ります。
当院は、長野市急病センターを有し、救急搬送の受け入れを断らないことを理念にしております。
今後は、院内トリアージシステムを導入し、地域の皆さまに対する当院の救急医療の質の保証や、災害発生時の地域における当院の役割を踏まえ、「防ぎえた死」を最小限にできるような災害医療・災害看護が提供されるよう、他職種との連携を密にしながら活動して参ります。
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佐藤 佳子
救急看護は病態の緊急度・重症度を評価しつつ、少ない情報から患者さんの状態を判断し、急激な状態変化に即応する必要があります。
救急看護認定看護師は、危機的状況にある患者さんに対し確実な救命技術を施行すること、そのご家族に早期介入し心理的問題を判断し支援すること、他の看護師に対し救急看護分野の指導や相談を行い、院内の救急関連業務を看護師の立場から充実させることにあります。
現在私はECU(emergency care unit)病棟で勤務しています。
ERから入院と判断された患者さんの多くがECU病棟に入室するため、誤嚥性肺炎や心不全、外傷に至るまで様々な病態の患者さんの対応を行います。
救急看護認定看護師の知識・技術を生かし、医師や他職種のスタッフと連携しながら、適切に治療を進め、患者さんが安心した入院生活を送れるよう心がけています。
ECU病棟のみならず、院内の救命技術の向上や災害看護などにも努めて参ります。
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手術看護認定看護師

山﨑 信江
ロボット手術や腹腔鏡手術に代表される低侵襲手術や機能温存手術の急速な進歩により、手術の適応は拡大しつつあります。
長野市民病院は、地域がん診療連携拠点病院として、がんの手術に加え、二次救急を担う急性期病院として緊急手術に対応し、手術件数は増加の一途を辿っています。
手術を受ける患者さんが直面する問題を捉え、安全・安心な手術環境を提供するために 、手術室で活動しています。
手術が決定してから退院するまでの期間(周術期)を快適に過ごせるように、手術チームや病棟看護師と連携を図り、周術期環境の充実をめざしています。
手術を乗り越えた後も合併症なく回復促進を図っていくために、麻酔科医師に同行し、週1回「術後疼痛回診」に同行しています。
痛みの評価をはじめ鎮痛薬の使用方法などをともに検討し、手術による合併症予防と回復促進が図れるようにサポートしていきます。
糖尿病看護認定看護師

清水 敬子
慢性疾患である糖尿病は、食事療法、運動療法、薬物療法を自分の病状と生活スタイルに合わせて生涯にわたり自己管理していくことが求められる疾患です。
糖尿病看護認定看護師は、糖尿病をもつ人が、その人らしく生活していくために、個々に合わせた療養支援や問題解決のサポートをいたします。
内科外来では医師の診察日に合わせ、「糖尿病療養指導外来」や「糖尿病透析予防外来」を行っています。
糖尿病を正しく理解していただき、合併症の発症や進展を予防していくことをお手伝いします
。
また、外来でのインスリン導入をはじめとする技術習得のサポートも行っています。
フットケア外来では、糖尿病合併症である足壊疽による切断を予防するため、個々の患者さんにあったケアを提供しています。
その他、病棟看護師や他の医療スタッフと協働し、糖尿病に関する患者さんの問題解決のお手伝いをしています。
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不妊症看護認定看護師

篠原 宏枝
現在、不妊に悩むカップルは7組に1組といわれ、晩婚化の時代背景とともに年々増加傾向にあります。
不妊治療は多くの時間や費用を費やし、身体的かつ精神的ストレスなどを伴う治療です。
また、不妊であることは、自己のからだに対する女性や男性としての存在価値やライフスタイルに変調をきたし、心身が不安定になることもあります。
さらに治療が長期化しても、その努力にみあっただけの確実な成功が保証されないという点も、もちあわせています。
このようなことから不妊症カップルの抱える複雑な問題や、さまざまな思いを傾聴し、適正な倫理観に則って、適切な情報提供とカウンセリングを行い、結果、そのカップルにとって最良の意思決定であったと思えるような看護の提供に努めています。
また、カップルの心情に寄り添いながらともに治療を進めていきます。
医師・胚培養士・婦人科看護師と協働し、不妊症看護の質の向上に貢献できるよう活動していきます。
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透析看護認定看護師

飯田 美沙
我が国の慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)患者は1330万人ともいわれ、成人の8人に1人がCKD患者です。
CKDは治せませんが、適切な介入により透析に入る時を先延ばしにすることができます。
そのためには生活全般の支援が必要になり病気とのつきあいは長期間に及びます。
CKDステージ全ての患者・ご家族を対象に生活に寄り添った看護実践をするのが透析看護です。
私は現在透析室に勤務しており、血液・腹膜透析を受けている患者さんの身体的・精神的、社会的看護ケアを提供しています。
導入期、移行期、維持期によって提供する支援内容は異なります。
それぞれの体内変化に応じたアセスメントと透析療法の工夫により活き活きとした透析ライフを過ごせるように関わることをめざしています。
また、CKD保存期といわれる腎代替療法に至る前の患者さんに対しては、“個別腎臓教室”を開催し、腎臓への負担を軽くする為の生活支援、更には、適切な時期に治療内容を変えていく為の療法選択支援を行っています。
多職種を交えた医療チームでCKD患者さんを支えています。
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集中ケア認定看護師

臼田 志津子
クリティカルケアを必要とする患者さんは、手術、急性疾患、慢性疾患急性増悪、外傷、ショックなど、様々な原因により生命の危機状態におかれています。
患者さんが危機状態にある場合、多くは家族も危機状態に置かれています。
患者さんの些細な変化を察知・アセスメントし、身体機能の安定や合併症を最小限に予防することはもちろん、患者さん・ご家族への思いに寄り添うことを大切にし、日々実践していくよう努めています。
また、様々な医療機器が必要であっても、その人らしさを保ち生活の質を維持・向上させるための援助を考えていくよう心がけています。
また、部署を問わず看護師の日常的な観察・ケアなどの相談への対応(RSTメンバーでもあり、呼吸に関する問い合わせが多いです)、部署・職種を越えて重症者受入れ体制の検討、院内外研修への協力なども行っています。
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乳がん看護認定看護師

加藤 純子
乳がんは年々増加しており、乳がんと診断される人は年間7万人を超え、女性の約11人に1人が乳がんに罹患し、今後もさらに増加すると言われています。
そして、40〜50歳代の女性に罹患が多く、罹患による身体的・精神的影響だけでなく、家事・育児、介護、仕事など担っている社会的役割も多岐に及ぶため社会的影響も大きくなります。
また、乳がん治療は、手術方法や治療の順番など選択肢に幅があり、患者自身が選択肢の内容を吟味し、治療を選択する必要があります。
さらに、治療には外見の変化を伴うことから、患者さんはさまざまな困難を感じることがあります。
乳がん看護認定看護師は、そのような治療選択のお手伝いとともに、患者さんやご家族が治療と生活の両立ができるよう支援していきます。
現在は呼吸器・乳腺外科外来で勤務し、日常診療を通じて患者さんの支援を行っています。
また、病棟看護師や関連部門と協働し、院内の乳がん看護ケアの充実をめざすこと、ひまわりの会(患者会)を通じて患者さんとの交流を行っています。
ひまわりの会(患者会)
定例会の開催やリレーフォーライフへの参加をしています。
患者さんが中心となって運営されており、レクレーション・意見交換会や勉強会など行っています。2017年度より会員制度を廃止し、誰もが参加しやすい患者会をめざしています。
私自身も楽しみながら参加し、診察とは違った患者さんの様子やお話を聴くことが看護の学びとなっています。
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内堀 喜美
乳がんは年々罹患する人が増えており、5年生存率が90%以上と予後が良い一方で10年以上の長い治療期間が必要です。また、40~50歳代の社会の中で様々な役割を果たす年代の罹患が多いという特徴があります。
乳がん看護認定看護師は、乳がんの患者さんやご家族が抱える幅広い課題に対して、専門的な知識で支援を行う役割があります。
私は、自分自身の五感を活用すると共に、専門的な知識に基づいた根拠のある看護を大切にしています。
患者さんが十分に納得し理解した上での治療選択から、自分らしい日々を過ごせるような療養環境を整える支援など個々の患者さんやご家族の状況に応じながら、希望や目標を叶えるお手伝いができる支援をしています。
認知症看護認定看護師

松倉 佳子
認知症とは、記憶障害・見当識障害(時間・場所・人)・理解や判断力の低下・実行機能の障害によって、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態をいいます。
入院という慣れない環境のなか、自ら身体の不調や困ったことを伝えることができずにいることで、せん妄(混乱した状態)や一般的に興奮や不眠・攻撃的・抑うつなどの行動・心理症状(BPSD)を、発症させるリスクが高い状況になります。
私は、そのような認知症患者さんが安心して、穏やかに、自分らしさを失わず治療を受けられ、もとの生活場所に戻ることができるように、病棟スタッフと協働しています。
また、地域で介護に携わる多職種と連携し、本人・家族の不安や悩みに耳を傾け、安心して生活していただけるよう活動します。

林 英
入院という突然の生活の変化は、高齢の患者さんに大きな影響をもたらします。特に、環境の変化に敏感な認知症患者さんの不安は計りしれません。その混乱や不安に寄り添いながら、せん妄や心理・行動症状が出現することなく、安全・安心な環境の中で、治療が継続できるように努めています。医師・看護師・リハビリ・医療ソーシャルワーカーなど多職種で構成される「認知症ケアチーム」での活動もその一つになります。また、認知症の初期から終末期まで、思いを引き出すケアを工夫し、穏やかに過ごせるように関わっています。さらに、患者さんの生活史から、その人らしさや残されている能力に焦点をあてて、退院後の生活を見据えた援助を提案するようにしています。
日々、奮闘中ですが、現場でスタッフと共に悩みながら、認知症患者さんへの対応力とケアの質の向上に努めていきたいと思います。そして、今後は地域で暮らす認知症の人とその家族を支える活動にも参加し、地域に貢献できる認知症看護認定看護師を目指したいと考えています。
がん放射線療法看護認定看護師

堀 明美
がん治療の三本柱(手術、化学療法、放射線治療)の一つであるがん放射線治療は、治療装置・治療技術の進歩などにより、根治をめざす治療から生存期間の延長を目的とする治療、症状の緩和を目的とする治療とがんの早期から終末期まですべての時期に、様々な種類のがんに対して行われています。
そして、がん放射線治療は臓器機能の温存、QOLの観点からも、今後ますます重要ながんの治療法として普及していくといわれています。
がん放射線治療は治療を完遂することが最も重要です。
長期にわたる治療中、出現する有害事象などにより治療が中断・延期されれば治療効果が低下してしまいます。
そのため行われる放射線治療はどのような治療で、どのような有害事象が予測されるか理解し、早期発見・対処していくことが必要とされます。
現在は放射線治療室に勤務し、毎日治療をされている患者さんの支援を行っております。
がん放射線治療を行う患者さんが不安や苦痛を最小限に、予定された治療を完遂できるよう、支援できるよう努めてまいります。